人生の簿記(仮)

平凡なサラリーマンコンサルのブログ

わかりやすいコンサル業界のお話

先日、久しぶりにブログを更新したら、それなりのアクセス・レスポンスがありました。

やはり、コンサル業界の記事はバズるようです。

 

 

bookkeepingoflife.hatenablog.com

 

 

私がこの業界に足を踏み入れたのは5年ほど前でです。

当時からすでに人気な職業でしたが、近年はより一層その人気が加熱気味です。

原因は主に二つ存在すると考えています。

 

一つ目は、「安定思考の学生にとって、就職先選択肢の減少していること」です。

就職したい企業ランキング、かつてはSHARP東芝JAL三菱UFJ、NTT、東京電力などの大手企業が名を連ねました。

しかし、海外メーカーに押されたり、不祥事などによりそのプレゼンスは確実に低下しました。

じゃあそれに変わるメガベンチャーは出てきたのか?違うでしょう。

メルカリ、ソフトバンク以外は時価総額・従業員数を比すると、上記大手古参企業をカバーするほどのベンチャーは存在しないと考えています。

そもそもソフトバンクはもはや大手古参企業です。

つまり、自分はそこそこ優秀だが、海外にがっつり出るほどがんばりたくないような安定思考の学生にとって、魅力的な選択肢の幅が減っているのです。

 

二つ目は、高齢化に伴う労働人口の減少です。

これは企業側のお話です。

かつての高度経済成長時代においては、新規事業立ち上げ・従業員を増やすというサイクルが当たり前のように機能していました。

なぜなら人口が増えていたので、人口増加の分だけ物が売れ、売り上げは伸びます。

また、労働市場に毎年100万人以上の学生が投入されていたため、雇うことも簡単だったでしょう。

しかし現在は人口は縮小社会です。毎年数十万人といった単位で人口が減っています。

そのため市場は伸び悩み、企業の国内では売り上げも伸びません。

一方で労働市場に新しく投入される若者の数も減り続けています。

そうすると企業は売り上げも減る、若者も減っているので、結果的に採用人数を減らすことになります。

その結果、これまでは社内でやっていた業務の多くを外注するようになっています。

特に数年に一度の中計策定、戦略策定といった業務などは、

一大プロジェクトではあるものの、社内で有用な知見を持った人は不足しています。

むしろそういったプロジェクトだけを毎日こなしているコンサルの方が、遥かに知見を保有しているわけです。

その他海外新店舗立ち上げ、事業の売却などなど、通常のサラリーマン人生では1度あるかないかといったプロジェクトの多くも同様です。

一昔前であれば、社内の優秀な社員をMBA留学させて、といったことが当たり前だったかもしれませんが、現在そこまで余裕のある会社は多くありません。

そのため結果的に、安価な外部労働力を求めて、コンサルを多用する企業が増えているのでしょう。

 

総論として、日本という国自体が弱体化しつつあり、

一つ一つの企業の体力低下を補うため、一定規模の派遣業務部隊の需要が増えているのだと考えます。

 

良い悪いは別にして、この業界の概況を記載してみました。

いつまで、この状態が続くのか?

大都市圏のこの流れは、地方へどうやって流入していくのか?

企業としてコンサルをどう使えば良いのか?

個人として、コンサルに転職すべきか?

といったことは、おいおい書き綴っていきたいと思います。

転職を考えている人、学生さんなどの目にこの記事が止まり、何かの助けになれば。