人生の簿記(仮)

平凡なサラリーマンコンサルのブログ

書評 コーヒーが冷めないうちに

こんにちは。ジラフです。

本日は体調悪いこともあり、がっつり二度寝

昨日エントリーで書いたように、他者への共感力を鍛えるには、

小説などのストーリーモノを読むに限ります。

久し振りに小説を読んだので、その感想などを書いていきます。

 

・タイトル:コーヒーが冷めないうちに

・著者:川口俊私

 

<あらすじ>

とある喫茶店の都市伝説、、、

それは「その喫茶店にいくと、タイムトラベルが出来て、

会いたい人に会うことが出来る。」

という荒唐無稽なもの。

そんな不思議な喫茶店に来て、不思議な体験をした人々のお話

 

<以下ネタバレ含んだ、雑多な感想>

・不覚にもエンディングで涙してしまった。

有村架純主演で映画化と聞いた時、正直バカにしてました。

Amazonでも評価は3くらいだったので、期待値は低かったです。

・でも泣いてしまった。。。

 

・最終話で、実は未来にも行ける!という発想はなかなか奇抜。

・恋人、夫婦、姉妹それぞれのストーリーは面白かったです。

 

・・・以下ダメだなーと思ったところ

 

・まず登場人物のプロフィールが覚えづらい。

・短編同士の繋がりが弱い。

 

この二つってこういう構成の場合致命的だと思うんですが。。。

伊坂幸太郎の作品に「終末のフール」というのがあります。

こちらも世界が滅ぶという不思議な世界で繰り広げられる10前後の短編集なのですが、

最後まで読んでいくと、いろいろ繋がって、繋がっていく感じが素晴らしいです。

元々伊坂幸太郎の作品は、作品間でも共通の架空キャラが出てきたりと、

常に一つの世界観を共有しているので、このような表現が得意なんでしょう。

ですが、この作品では、それが感じられなかった。

一応最終話で登場人物それぞれの結末は語られたものの、、、

なぜ、その結末でなければダメか?なぜ登場人物が彼らで無ければダメか?

が語られていないように感じました。。。

 

・明らかに続編を意識した北海道に居るというラスト

上記不満の元になった突然の北海道。

これは続編を読めば、もっと繋がるよ!という話なのかもしれませんが、

今回は作品単体で評価しました。

 

 

最後に・・・

色々文句は書いたのですが、タイムトラベルモノで、

過去にはいけるけど、歴史を変えられないこと前提の設定はとても良かったです。

過去に行っても何も変えられない、、、

だけど変えることが出来るものは、その過去と向き合う自分の「心」と「未来」というメッセージは、

考えさせられる話でした。

 

今後もこんな、とくに脈絡はないけど、読んでみた小説のレビューも書いていきます。