これからのものづくりについて考える
こんばんは。ジラフです。
最近更新が滞っていました。
久しぶりにゲームにはまっていたことが原因です。
FF15という、世間の評判は散々なゲームですが、個人的には楽しめました。
さて、今日はブログ解説2年目にして、やっと本当に扱いたかったテーマについて触れます。
私は、現在とある戦略コンサルの海外オフィス勤務をしています。
ランクは各社色々な表現がありますが、
コンサルタント、アソシエイト、ビジネスプロデユーサー、シニアアナリストなどと同等のランクです。
最低限なビジネス知見を有しており、クライアントとディスカッションがギリギリできるランクです。
元々の私のキャリアは、理工系の大学と大学院を出ており、
ファーストキャリアは、製造業の研究開発者でした。
そのようなキャリアを選んだ理由は、
・父がエンジニアだった
・幼い頃、プロジェクトXを観て育った
・電気製品、ロボットが好きだった
などなどありますが、「ものづくり」と言われるものに漠然とした憧れがあったからです。
実際入社して体験したことは、昨今TVを賑わせている、神戸精巧や日産、東芝のような(詳細は書けないですが)、、、
思っていたものづくりとは程遠い、日本のトップクラスの製造業の実態でした。
こんなものづくりをしていて、本当に大丈夫なのかと、漠然とした不安を感じる日々を過ごして居ました。
一方で、AppleやIntel、GE、Philips、Dysonといった古豪メーカは、常に業界をリードし、
Samsung、LG、さらにはOPPO、Huaweiといった新興メーカの台頭も凄まじく、
このままでは日本はものづくり大国ではなくなると思っていました。
そんな中、一冊の本に出会いました。
本のタイトルは失念しましたが、Management of Technology(MOT)という聞きなれない用語について書かれたその本は、
技術戦略、技術経営に関する本でした。
・技術を活用していかに価値を早出するか
・コア技術とはなんなのか?
などなど、なぜ日本の半導体ビジネスが衰退したのかなど、
実例を踏まえたわかりやすい説明で、一晩で読み切ってしまいました。
これからの日本のものづくりに必要なのは、「これだ!!」と強く感じ、
激務として知られ、プロダクトは一切作らない、戦略コンサルへの道を歩み始めたのでした。
そしてコンサルになってからは、主に財務視点で、
ものづくりを学びました。
と言っても、そんなに難しいことは何もなく、
売値ー材料費ー加工費ーその他経費=利益です。
これらが、どのように構成されているかを、
可能な限り細かく分解し、妄想し、ものづくりを価値に変換する方法を模索する日々です。
まだ私の理解が不十分なところもあるかもしれませんが、
最近感じていることは、これからは、ものづくりも1つの投資になるのではないか?
ということです。
ものづくり自体、お金を材料、工場、設備、労働者に変えて、
それらをマネジメント・活用して、プロダクトに変えて、
販売することで再度お金に変える・・・という投資活動であることに代わりはありません。
一方で近年言われているように、
・3Dプリンターで製造業が変わる!
・AI技術で工場から人が居なくなる!
・Industry4.0が始まる!
などなど言われているように、
技術革新によって、過去は人々の知見などをすり合わせることで、
長い時間試行錯誤して製造していたものが、
今は数日で完成することになります。
そうなると、上に書いたようなお金→材料・人・設備→製品→お金のサイクルの回転も早くなるのです。
投資回収期間が早まるということは、それだけシビアな投資採算性評価の考え方が必要になります。
如何に自社が有する在庫、人、設備、技術を、早く効率よく確実にお金に変えて、
次の投資に回せるかが、求められることになります。
如何に良い品質のものを作るか?ではなく、如何にキャッシュフローを改善するかが重要なのです。
正直、自分でも理解しているし、しっかりと仕事はしていますが、
一体ものづくりってなんなんだろうと、悶々とする日々です。
以下の本を最近読み、また1つその疑念が強まりました。
実際日本をものづくり大国だと考えている人は、世界にどれだけいるのでしょうかね。
私の日本の友人のなかで、「ものづくり」に従事している人の割合は10%程度だと思います。
日本のGDPに占める比率も20%前後であり、一番はサービス業になっています。
http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/kihon5/1kai/siryo8-2-2.pdf
今後も、少子高齢化、海外メーカの成長に比例して日本の製造業はどんどん衰退していくでしょう。
そんな中で、どう戦っていくかをいつも考える日々です。