人生の簿記(仮)

平凡なサラリーマンコンサルのブログ

書評 ポスト平成のキャリア戦略

こんばんは。

仕事でどんなに頑張っても頑張っても成果出ないことってありますよねー。

正直最近仕事辞めたくて仕方ないです。

年末年始、色々と考えてみたのですが、答えはでず。

仕事って何なのだろうと、ひたすら悶々とする日々です。

 

そんな、自分のキャリアと向き合う一つのインプットになる本をご紹介します。

 

・タイトル:ポスト平成のキャリア戦略

・著者:塩野誠、佐々木紀彦

 

【著者の主張、まとめ】

・平成という一つの時代が終わろうとしている今、終身雇用・年功序列が崩壊した今、どのように仕事、会社と向き合いキャリアと向き合うべきか?

・これからの時代に必要とされるのは、ハングリー&ノーブルな人間です。nobleとは、「高貴な」という意味です。

・これまでは会社に在籍していれば、仕事が与えられることが当たり前だったが、今後は自分で仕事を取りに行く必要性が出て来る。言われたことをやるだけ、という従来のサラリーマンは死滅し、自らのスキルを高め、ハングリーな人間に仕事が集中するようになります。

・一方で、会社という一種のブランドがなくなるため、個人個人がブランド化されていくため、ノーブルな人材が求められるようになります。

・20代はいろんなことをとにかく経験しよう、自分をリセットしよう。30代はリーダになる経験を積んで、人をまとめるということを学びましょう。40代からは教養を積んで、倫理観をしっかりさせよう。優秀から偉大を目指しましょう!

 

【気になったフレーズ、感想など】

・メディア業界全体で言うと、もっとも需要が大きいのは、コンテンツとビジネスとテクノロジーの3つがわかる人間です。

⇨個人的には月並みなのですが、プログラミングと会計と語学ができる人の需要がより一層大きくなると感じています。

 

・レーティングの高い人は、これまでの社会よりさらに仕事が集中してくるし、濃いネットワークに入ることができるようになる。いわばギルドっぽくなってくると思います。

⇨一人一人がプロフェッショナル化し、IT化も同時並行でより一層進むため、仕事の集中度の格差が激しくなるようです。

 

・今の時代に、22歳の新卒でやりたいことを見つけるのは、よっぽど運がよくないと無理です。30代までに自分のミッション、転職を探すというスケジュール感で、エクスプローラーとして時間を意識的に持った方がいい。でも日本は就職して、企業村の中で生きるうちに、いつのまにか個のない人間になってしまう。

 

・彼女(LIFE SHIFTの著者)は、いろんな仕事を経験したり、未知の人に出会ったり、幅広い経験をすることが大事だと訴えています。それに加えて男性の場合はとくに、一人座禅を組んだり、剣術の腕を磨いたり、四書五書を読んだりしながら自己と向き合っていましたが、こうした自己研磨は現代にも求められているように感じます。

 

・成長期のベンチャー企業はトップのモラルと規律が企業文化を規定します。

⇨グーグルやフェイスブックは、非常に高い視座の社是があることで知られています。どちらも悪意を持てば、世界を混乱に陥れる影響力を持っている会社であり、そうならないように常に自分を戒めているからこそ、世界的な大企業になれたのです。かつてのSONYなどもそうだったと思うのですが。。。

 

ヴェストファーレン体制

⇨今のヨーロッパの国境を決めたもの?

 

佐藤優さんは日本に新たな論壇を創造しました

⇨全く知らない人だったのですが、元外交官で、鈴木宗男事件で逮捕された経験もある、なかなかのキャリアの持ち主のようです。いつか本を読んでみます。

 

・20代の起業家は増えていると思いますが、社会課題を真正面から解決しようというものはないですね。どうしてもカジュアルなアプリ開発が多い。

少子化高齢化に正面から向き合ったベンチャーって、あまりないですよね。日本って、世界でも最初に少子高齢化社会を経験する国なので、そこを解決することができれば、今後世界を席巻するベンチャー企業が生まれる可能性もあるのですが・・・。

 

・「新しい挑戦」を評価する人事制度設計になっていません。

 

・「未来の年表」という本がすごく売れていますが、中身は人口動態の話が中心です。

 

ラストマン・スタンディング

⇨最後までやりきる!という覚悟。これがないと海外出向は務まらない!。。。のですがね。

 

・そうです。リーダーが仕事を任せるときに、人を見極めるポイントは能力ではありません。「こいつに任せたら、やりきってくれるのかな」というやりきる感です。

⇨胸が痛いです。。。

 

・最後の最後まで脱藩せずに古い秩序に仕え続けた人たちが、新しい時代において活躍する可能性は極めて薄いちうことです。あの勝海舟でさえ、維新後は表舞台にはほとんど出てきませんからね。

⇨言い換えれば、良い大学、良い企業のプライドに掴まっていても、無駄ということですね。感慨深いものがあります。

 

・(日本には)英語ができる、話に中身がある、多様な視点から話ができるの3つがあるそうなのですが、その3条件を満たす人が極めて少ないそうです。

⇨英語が話せるだけの人や、面白い話はできるが深い話はできない人などなど、、、なかなか、日本からグローバルな人材は育って来ないですねー。

 

盛田昭夫にしろ、井深大にしろ、松下幸之助にしろ、本田宗一郎にしろ、敗戦のくやしさが事業の原動力の1つになったはずです。「戦争ではまけたけれども、ビジネスでは負けないぞ」というスピリット、ある種のナショナリズムが敢闘精神につながったと思うのです。戦前は、今以上にグローバル化が進んでいた面もありますから、肌感覚としても世界が近かったというところもあるはずです。

⇨ヒュー!ヒュー!こういうオシャンティーな本で、ソニーやホンダの創業者を賞賛されるのってすごい嬉しいです。ジョブズザッカーバーグの内容が薄い本を売る前に、日本人はもっと日本人の偉人を知るべきです。

 

・そして、戦後の名経営者たちは理系出身が多い。盛田さんも大阪大学で物理学を学んでいますが、1つの科学の学問体系を深く学んだ人は普遍的に考える癖がつくのではないでしょうか?ロケットササキとして有名なシャープの佐々木正さんにも「技術者は企業の利益のためだけに働くのではない。国のためでもない。人類を進歩させるために働くのだ。」という強烈なビジョンがあります。

 

盛田昭夫さんはリベラルですよね。盛田氏は「学歴無用論」を書きました。盛田さんは「タイム誌」が選ぶ20世紀で最も重要な100人で日本人として唯一選ばれています。

 

・その人に対するコミュニケーションはどうであれ、内に秘める思いとしては、「こいつらの人生に自分は影響してしまう」という心構えを持つことでしょう。そうでないと人をマネジメントする権利がないと思います。

 

スマホや動画といった、技術によって生まれたフォーマットが思考を規定した例ですよね。そこは認識すべきです。そうでないと時の権力が良いように新しいフォーマットを作って、世論に影響するようになるおそれがあります。トランプのツイッターはその一例です。

⇨なんでも30秒の動画にまとめる風潮に関しての一言。

 

・観光客は共同体と共同体をつなぐ役割になれるのですね。今の日本国のパスポートがあればどこにでもいけるうちに、旅をすべきですよ。日本のパスポートくらい、いろんな国にいけるパスポートはなかなかないのですから。

 

・だからこそ、今は日本が普遍的なテーマを掲げるチャンスなんです。

⇨EUは崩壊しつつあり、アメリカと中国の2台大国は豊かではあるが、憧れの対象ではない。そんな中で戦争もせず、ノーブルなイメージのある日本が、普遍的なテーマ(平和とか、人権尊重とか)を世界に発信すると、どの国よりも説得感があるんです。ただ、上記のように英語でそれを発信できる人が居ないことが悔やまれます。。。

 

・40歳を超えた私が一番伝えたいのは、「時間があるうちに準備しておこうよ。それまでに実力や信頼や人脈をためておこうよ」ということです。

 

【最後に】

これからどうやって働けば良いか、どんな大人になるべきか悩んでいる人にぜひ読んで欲しい一冊でした。

Be Hangry! Be Noble!?

みなさんのキャリアが今後も輝きますように。